子供の塾代って高いですよね・・・習い事をたくさんさせてあげたいのが親心ですが、あれこれやり過ぎると家計がピンチに・・・。子供の習い事をさせる時に気をつけたい塾代などの金銭面の注意点やバランスのとり方を紹介します。
塾や習い事で家計を圧迫?
子供にピアノや水泳、学習塾など、さまざまな習い事をさせている家庭も多いのではないでしょうか。
習い事にどれくらいのお金をかけるかは、各家庭の教育方針にもよるので、必ずしも正解があるわけではありません。しかし、よく検討せずに多くの習い事をさせているので あれば要注意!
まとまったお金がかかる大学進学時などにお金が足りなくなったり、家計の破綻を招いたり、そんなまさかの事態になりかねません。
子供が成長する過程においては、
「無理なく教育資金が貯められる時期」
があります。
にもかかわらず、習い事・塾代のために貯金を十分できないのは、もったいないこと・・・。今回は、子供の成長過程別に、塾・習い事をさせる場合の注意点を見ていきましょう!
教育資金の貯め方とは?
お金がかからない時期も気を引き締めて!
■就学前~小学校3年生
就学前から小学校3年生までは子供にかかるお金が一般的に少ない時期。そのためこの時期に習い事をスタートする家庭も多く見られます。
文部科学省の「子供の学習費調査」(下図)の公立校に通う子供のデータによると、ピアノや水泳といった習い事にあたる「その他の学校外活動費」にかけるお金は、3歳の ころから徐々に増え、小学校3年生の時にピークを迎えます。ピーク時の月平均費用は約1万2500円に上がります。
習い事は、子供にとってかけがえのない経験になることがあります。また、仲のいい友達と一緒に習い事を始めたいという気持ちも大事にしたいもの。
ただ、ここでお金をかけ過ぎると後の教育資金に影響します。ですから、まずは毎月一定額貯金をした上で、「習い事にかけるお金はここまで」とセーブしておくことが大切 です。
貯金の最低ラインは「手取り月収の10%」を目指しましょう。ボーナスのない家庭や自営業の家庭は手取り月収の15%をためておくと安心です。こうした貯金の習慣は、子供 が成長してもできる限り続けていくようにしましょう。
■小学校4~6年生
小学校4年生ごろからは、中学受験の有無にかかわらず「塾通い」が始まるのが一般的です。
先ほどの「子供の学習費調査」によると、学習塾や家庭教師などにかかる経費にあたる「補助学習費」(公立校)は、小学校2年生から中学3年生まで増え続け、小学校6年 生では習い事費用より塾代が多くなっています。小学校4~6年生の塾代月平均は、約7000~1万1000円。
中学受験をする場合は、塾代はさらに高額になります。月謝が3~5万円、夏期や冬期の講習費、教材費や模試、受験料など3年間で200万円ほどの金額が予想されます。塾代の負担が始まると、貯蓄に回せるお金は減ることを心得ておきましょう。
中学・高校の塾代は膨らみがち!
■中学校
中学校に進むと、学校外での習い事にかかるお金は減る傾向にあります。しかし、今度は部活動がスタートするため、場合によってはユニフォーム代などの費用が必要になる こともあります。
また、中学校時代は、学習塾にかかる費用がぐんぐんと増える時期でもあります。今や高校への進学率は97%以上。高校受験のための塾代は必要経費といえるものになって います。
特に入試が迫ってくる中学3年生になると、塾代は月謝のほか夏期講習や冬期講習、直前講習代などがかかってきます。上記の表でもわかるように、公立の場合、中学校3年時の補助学習費は他時期に比べて大きく増加し、年間平均費用は37万円近くにも上がります。塾代が膨らみ過ぎないようにするためには、年間で出せる金額を決めてから、通わせる塾や講座を選ぶ工夫が必要です。
本当に必要な講習なのか、親子で冷静に検討してから受講しましょう。
■高校
高校時代も中学校時代に引き続き、部活や学習塾にお金がかかります。上記の表では高校時代の「補助学習費」(公立校)は中学時代より少ない傾向がありますが、これはあ くまでも平均。
大学進学を目指す場合の塾代の負担は大きく、特に受験を控えた高校3年生にもなると、年間100万円近いお金が塾代にかかる家庭も珍しくありません。この時期貯金が難しい場合は、今までの貯金を「減らさない」ことを目指しましょう。
塾や習い事、子供にとってベストとは?
大学などの進学に関しては、家計が厳しい場合は奨学金を利用することも可能です。近年は、奨学金と教育ローンを併用する家庭もあります。ただし奨学金は子供に貸与されるもの。将来にわたって親子で返済に苦しむのは避けたいものです。
奨学金はあくまで最終手段の考え、せめて入学前に大学在学中にかかる費用の1年分、153万円(※)程度は用意しておきたいものです。子供にとっても、多くの習い事が 出来るより、大学進学時などにお金の心配がないほうが嬉しいのではないでしょうか?
「子供にとってのベストは何か」
をよく考え、塾・習い事の数や金額などを決めていくようにしたいですね。
※日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」平成29年度より
子供の塾代 まとめ
1.無計画な習い事や塾は、将来家計の破綻を招くことも。
2.子供が小さいうちは貯金をした上で習い事を。
3.中学・高校時代は塾の費用が膨らみがちに。
習い事や塾の増やしすぎは禁物!家計とのバランスを考え、話し合って決めましょう!