第3の脂肪「異所性脂肪」って知ってますか?
この脂肪、実は病気の原因になる可能性があるのです。
今回は、異所性脂肪についてまとめました。
異所性脂肪とは
脂肪には3つ種類があって、
「皮下脂肪」「内臓脂肪」「異所性脂肪」です。
皮下脂肪とは、皮膚と筋肉の間にたまる脂肪のこと、
皮下脂肪がつくと、見た目にも太っているので、
もっともわかりやすい脂肪です。
内臓脂肪とは、文字どうり内臓につく脂肪です。
大腸や、小腸につきやすくて
「メタボリックシンドローム」とともに
その危険性が知られるようになりました。
内臓脂肪がたまると、上半身がふくらんで見えたり、
お腹だけぽっこり出たりするのが特徴です。
そして第3の脂肪ともいわれる異所性脂肪とは、
あるべき所ではない場所にある脂肪のことで、
脂肪細胞に蓄積される皮下脂肪や内臓脂肪と違い
異所性脂肪は、臓器を構成する「実質細胞」のなかにたまります。
食べすぎ飲みすぎなどが続くと、脂肪細胞にたまっている
皮下脂肪や内臓脂肪が行き場をなくして
本来、脂肪のたまることのない
実質細胞の中にたまってしまうのです・・・
脂肪の毒性が直接臓器に伝わってしまうので、
機能が低下して、動脈硬化をはじめ様々な病気にかかりやすくなってしまいます。
異所性脂肪が原因でかかる病気
異所性脂肪が原因でかかる病気には、
次のようなものがあります。
・糖尿病
すい臓や筋細胞の中に異所性脂肪がたまると、
インスリンの分泌や作用が悪くなって
糖尿病にかかりやすくなります。
糖尿病にかかると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。
・NAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)
異所性脂肪がもっともたまりやすいのは肝臓です。
肝臓に異所性脂肪が過剰に蓄積した状態を「脂肪肝」といい
肝機能が低下し、様々な病気を引き起こす可能性があります。
・NASH(非アルコール性脂肪肝炎)
進行性の脂肪肝のことをいいます。
肝硬変や肝細胞ガンに進行する可能性があり、
日本でも患者が急増しています。
異所性脂肪がたまりやすい人
異所性脂肪の特徴は、わかりにくいことにあります。
痩せている人は、皮下脂肪や内臓脂肪の貯蔵能が低く
異所性脂肪がたまりやすいこともあり、
見た目では判断できません。
CT検査でも、判別が難しいといわれます。
異所性脂肪がたまりやすい人は次のような人
・筋力は衰えたのに、体重が変わらない
・体重が増えてないのに、最近ベルトがきつい
・40歳以上の男性または、閉経後の女性
・交替制勤務
・お酒を飲まないのに肝機能検査の数値が高くなった
このようなかたは、異所性脂肪がたまっている可能性があります。
でも、異所性脂肪を必要以上にこわがらなくて大丈夫!
異所性脂肪は、内臓脂肪と同じで、
たまりやすいけど、減らしやすくもあります。
異所性脂肪による脂肪の蓄積を食い止めるよう
心がければ、それが原因の病気も進行を抑えることが可能です。
異所性脂肪を減らす方法
異所性脂肪を減らすのにもっとも有効な方法は、
「ダイエット」です。
でも、ただ痩せれば良いというわけじゃなく、
健康的に減量することが大切です。
健康的に減量するポイント
・毎日の食事をつける
毎日、食事や間食を記録して、無駄なカロリー摂取や
間食を把握して、問題点を排除していきましょう!
また、異所性脂肪を減らすのに
効果的な食材は、「魚」
魚の脂は、肉より異所性脂肪がつきにくく、
脂肪毒性を抑える役割があります。
積極的に取り入れましょう!
・食事の時間は規則正しく
人間の体は、24時間リズムになっていて、
時間帯ごとに、代謝のリズムも違います。
これにあった生活をしないと、メタボになりやすくなり
異所性脂肪もたまりやすくなります。
体のリズムを守る為、朝・昼・晩の3食をしっかり摂り、
寝る前の間食は摂らないようにしましょう!
・適度な運動
運動は、筋肉の脂肪を減らしやすいと
いうのがわかっています。
ウォーキングなどの長時間、長期継続できる運動をしましょう!
まとめ
異所性脂肪は放っておくと恐い病気になりかねませんが
生活習慣の改善で、食い止めることができます。
できることからやっていき、
生活習慣を徐々に改善しましょう!