七福神が乗った宝船を元旦の夜に枕の下にいれると、
良い夢が見られる・・・そんな習慣も江戸時代に始まっていたとか・・・。
今回は、ご利益タップリ!大阪七福神をめぐるコースをご紹介します。
目次
浪速っ子が古寺社を訪ねる
大坂とは四天王寺西大門から難波津へと下がる坂の名称だったといわれています。
「今宮のえべっさん」をはじめ、
古くから浪速庶民の心のよりどころだった寺社をめぐり、
大阪発展の原点とされる四天王寺へとたどるコースは、
ゆっくり参拝しても4時間ほど。
すぐそばには、、日本最大の面積を誇る繁華街、ミナミが広がり、
新旧の大阪を併せて楽しくこともできます。
ほかにも、文学散歩に最適な夕陽丘、通天閣でおなじみの新世界など、
大阪らしい見どころが周辺にはいっぱいあります。
もちろん終点の四天王寺もゆっくり拝観したいですね。
コースと所要時間
スタート:地下鉄「玉造駅」(2番)
↓ 徒歩5分
①三光神社【寿老神】
↓ 徒歩20分
②長久寺【福禄寿】
↓ 徒歩15分
③法案寺【弁財天】
↓ 徒歩15分
④大乗坊【毘沙門天】
↓ 徒歩15分
⑤大国主神社【大国様】
↓ 徒歩10分
⑥今宮戎神社【恵比寿】
↓ 徒歩20分
⑦四天王寺【布袋尊】
ゴール:四天王寺前夕陽ヶ丘駅
移動時間・約2時間
距離・約7km
開帳&朱印:通年 9:00~16:00(寺社によって異なります)
※寺社によって参拝できない場合があるので注意
三光神社【寿老神】
上町台地び真田山に鎮座し、中風除けの神としても知られています。
反正天皇の時代に創建されたと伝わり、以来、武内宿祢の末裔が神職となって現在に至ります。
境内は真田幸村が大阪城の出城を築いた場所とされ、
真田幸村像の横には、真田の抜け穴といわれる史跡も残っています。
寿老神像は平成10年造立。
【所在地】
大阪市天王寺区玉造本町14-90
もとは姫山神社と称し、中風封じで有名は睦奥国青麻三光宮の分霊を勧請した。
長久寺【福禄寿】
コンクリートの建物の玄関を入ると福禄寿が迎えてくれます。
天正7年(1579年)に豊臣秀頼の武運長久を祈念し、淀君の命で片桐且元、
大野修理之介が奉行となり、大阪城築城の余材をもって建立された。
戦前、戦後の道路拡張などで境内は縮小。
創建当時の本堂や大門などは奈良薬師寺をはじめ各地に分散・移築されています。
【所在地】
大阪市中央区谷町8-2-49
「幸福」「高禄」「長寿」の徳を授けてくれる福禄寿がにこやかに迎えてくれます。
法案寺【弁財天】
境内に弁財天を祀る法案寺は、聖徳太子により現在の大阪市城東区鴫野に
建立されたのが始まりとされています。
のちには、生玉明神の神宮寺として栄え、大阪城築城、廃仏毀釈による
寺領の喪失などを経て現在地に再興されました。
聖観音(国の重文)と歓喜天が名高く、歓喜天は「日本橋の聖天さん」と呼ばれています。
【所在地】
大阪市中央区島之内2-10-14
かつて現在の法円坂町の付近にあり、地名の由来にもなったといいます。
大乗坊【毘沙門天】
かつては四天王寺東方にあったが、織田信長の焼き討ちにあい、
のちに現在地に移転しました。
「日本橋の毘沙門さん」と信仰される本尊の毘沙門天像(御前立)は、
鎌倉中期の作で国の重要文化財です。
信貴山、鞍馬寺、北山本山寺とともに日本四大毘沙門天に数えられます。
秘仏本尊毘沙門天の開扉は毎年5月と11月の第二日曜。
【所在地】
大阪市浪速区日本橋3-6-13
日本橋のど真ん中、若者が行き交う街で人々にご利益を授けてくれます。
大国主神社【大国様】
敷津松之宮の摂社で「木津の大国さん」として親しまれています。
敷津松之宮は神功皇后が三韓征伐の帰路に立ち寄り、
素戔鳴尊を祀ったのに始まるとされる古社で、
大国主神社は江戸時代に出雲大社から勧請したと伝えられています。
社殿には、高さ約2m、重さ約2トンの大国様が鎮座。
毎年1月9~11日には大国まつりが開催されます。
【所在地】
大阪市浪速区敷津西1-2-12
境内には狛犬ではなく、打ち出の小槌や米俵をもったネズミが・・・。
今宮戎神社【恵比寿】
「商売繁盛でササもってこい」のお囃子も賑やかな十日戎でもおなじみ。
「今宮のえべっさん」と親しまれるこの神社の歴史は古く、
聖徳太子が四天王寺建立に際して、西方鎮護のために創建したと伝えられています。
大阪町人の活躍とともにより篤い信仰を受けるようになり、
十日戎の祭礼は、江戸期に始まったといいます。
【所在地】
大阪市浪速区恵比須西1-6-10
十日戎の賑わいが嘘のように平素は厳かな落ち着きを見せてくれます。
四天王寺【布袋尊】
推古天皇元年(593年)に聖徳太子によって建立された日本仏教最初の官寺。
南から北へ、中門、五重塔、金堂、講堂が一直線に並び、
その周囲を回廊が囲む四天王寺伽藍方式は、古代最古の建築様式です。
石の鳥居(国の重文)を入ってすぐに布袋堂があり、
乳の出が良くなる乳布袋として信仰されています。
【所在地】
大阪市天王寺区四天王寺1-11-18
創建の際、聖徳太子自らの髻髪(きっぱつ)六毛を納めたという五重塔です。
七福神ってどんな神様?
七福神ってどんな神様かご存知ですか?
どんな福を授けてくれるのかご紹介しますね(*^_^*)
恵比寿
日本発祥の神様で「戎」「夷」などと書くことも。
もとは、漁業の神様として信仰され、その後商売繁盛、五穀豊穣など、
額に汗して働けば福が来るという庶民救済の神様として崇拝されています。
大黒天
インド発祥の神様で、日本神話の大国主命と結びついて信仰されています。
慈愛同仁、福寿円満、開運招福、商売繁盛の神様です。
毘沙門天
多聞天ともいわれます。
インドでは財宝福徳の神様でした。
武将の姿が多く、武運の神また、厄災除け、王城守護の神ともされます。
関西では、奈良県信貴山朝護孫子寺が特に有名です。
弁財天
七福神の紅一点。
滋賀県の竹生島の弁財天信仰が広まり七福神に入ったといいます。
発祥はインドで美や音楽、技芸、弁舌、学問の神様です。
布袋尊
七福神の中で唯一実在の人物で、中国の唐末期の仏教の僧です。
いつも袋を背負っていたので「布袋」と呼ばれたとか・・・。
ポッチャリとした体型で、広い度量や円満な人格、
富貴繁栄、家庭円満を司る神様です。
福禄寿
中国の道教で最も強く希求される、幸福、財産、長寿の三徳を具現化したものです。
中国では寿老人と一体とされ、福禄人ともいわれます。
日本では大半が独立した神様として祀られています。
寿老人
中国では福禄寿と一体とされます。
日本では独立した神様として、その名の通り長寿延命、病気平癒をもたらします。
まとめ
七福神巡りのルートは特に決まってなく、
どの順番に巡るのかは自由です。
また、必ずしも1日でめぐる必要はなく、数日かけてゆっくり巡るのもかまいません。
無理せず、自分にあったペースでしっかり参拝してみてはいかがですか(*^_^*)