あさりの砂抜きはキチンとやらないと『ジャリッ』として不愉快な思いをしますよね・・・。でも体に良く、みも出汁も旨味たっぷり美味しいあさり・・・。そこで今回は「あさりの砂抜き」と「アサリが死んだ時の見分け方」や「砂抜きの時短」などをあわせてご紹介します。
目次
あさりの砂抜き:方法
スーパーで砂抜き済みって表示していても、そのまま調理したら食べた時「ジャリッ」そんな経験ないですか?砂抜きが不十分だとせっかくのアサリが台無し、あさりは買ってきたら砂抜きをすることが大切です。
あさりの砂抜きのポイントは、適切な塩加減と時間、それから保存方法です。
あさりの砂抜きのやり方
材料 (やりやすい分量)
あさり…300g程度
水…300ml
塩…小さじ1と1/2杯
- あさりが重ならずに広げられる大きさのバットを用意し、水に塩を加え溶かし混ぜます。
- あさりをバットに入れ、あさりがひたひたになるくらい塩水を調整します。塩水が多すぎないほうが、あさりがよく砂を吐き出すため、塩水が多ければ少し捨てるとよいです。
- 新聞紙を上にかぶせてラップをし、冷蔵庫か冷暗所(室内)で保存しています。スーパーで買ったものなら最低2~3時間、より確実にという場合は6時間。
あさりは潮干狩りでとってきたらもちろん、スーパーで買ってきても、砂抜き処理はしたほうがよいです。その砂抜きで必要なのが『海水程度の塩水』です。
- 300mlの水ですと、普通の食塩なら大体小さじ1と1/2杯の塩
- 1000ml(1リットル)の水ですと、大さじ2杯強の塩
上記で作れば、濃度約3%の塩水になります。
※海水の塩分はおよそ3.5%くらいなので、それと同じ3~3.5%くらいの塩水を準備します(精製塩と自然塩で同じ小さじ1でも若干重さが違うため上記で紹介した分量は参考までに)
あさりの砂抜き:時間と保存
あさりの砂抜きの保存は『冷暗所』が適しているので、新聞紙を上にかぶせてラップをし、冷蔵庫か冷暗所(室内)で保存しています(室温の高いときは必ず冷蔵庫、寒い時期は特に冷蔵庫に入れなくてもOK)。
目安は15~20度ぐらい
ですので、冬は室温ぐらいが丁度いいかと思います。
かといって温度が高すぎると死んでしまうので、夏には室温が高すぎないか注意が必要です。
あさりが死んでしまうのは、だいたい25度以上が目安。
※新聞紙を上にかぶせてラップをする時、密閉しないように注意!
あさりはまだ生きていますので、酸素がなくなっちゃうことがないよう密閉するのは避けてくださいね。
新聞は光を遮断するとともに、あさりが勢いよく吐き出した塩水が外に飛び散ることも防いでくれます。
なるべく一定の温度で砂抜きをすること。
寒い時期に冷蔵庫にそのまま入れると冬眠状態になるので、あまり砂を吐いてくれません。
あさりの砂抜きの時間は、スーパーで買ったものなら最低2~3時間、より確実に!しっかりと!という場合は6時間かけてゆっくり行いましょう。
潮干狩りのものなら一晩ほど塩水につけておくとよいです(潮干狩りの場合はあさりが取れた場所の塩水を持ってくるとよいと言われています)。
あさりの砂抜きがうまくいかないときは
あさりの保管は冷暗所がいいというものの、冷たすぎるとあまり砂を吐いてくれず、きちんと砂抜きできません。冷蔵庫に入れて砂抜きがきちんとできていなかったとしたら、少し庫内があさりにとって寒すぎる可能性があります。
調理の1~2時間前くらいに冷蔵庫から出しておくなどするとよいです。
1日以上置く場合は、一度塩水を取り替えるとよいです。放置しすぎると塩水が汚れ、あさりが死んでしまう原因となります。
バットではなくボウルやタッパーでも砂出しはできますが、そのときも塩水をひたひたにするとよいです。ただ、あさりを重ねすぎてしまうと、上のあさりが砂を吐き出しても下のあさりがとそれを吸い込むことがあるのでできるだけ平らに入れてください。
アサリの砂抜き:死んだアサリの見分け方!
あさりを砂抜きしたら動かない・・・これは死んでるのだろうか・・・食べたらダメなんじゃない?
あさりの砂抜きをしたつもりが、あさりから白い長いものがビローンとのびたまま・・・チョンとさわってもひっこまない・・・。
これはあさりが死んでるって事?食べても大丈夫?と、生きているのか死んでいるのか判断に困ったことはありませんか?
あさりが食べれるかどうかの判断ポイントをいくつかご紹介します。
- あさりの口が開きっぱなし→死んでるので食べない!
- クサいにおいがする→死んでいる可能性が大きいので食べないで捨てる!
- 白い長いべろーんとしたもの(出水管、入水管といいます)が、伸びたまま引っ込まなくても、においがせず、加熱して貝が開けば食べれます。
※死んだ貝は加熱しても開きません!
※アサリの砂出しの塩分濃度が薄いと、出水官、入水官が引っ込ま無くなることがあります。
水管を伸ばさない塩分濃度は 2%以上。(砂抜きに適している濃度は3%)水管を伸ばす塩分濃度は1%から1.2%です
ためしに、ホントにほんの少しだけ、塩を直接水管にかけてみましょう。生きていればびっくりするほど急に反応します。
砂抜きだけでなく、熱処理もしたのにあさりが開かないという場合、そのあさりは死んでいます!
最初っから開きっぱなしのあさりも死んでいるので要注意!
貝毒は当たると激しいです。「もったいない~」なんて言わず、死んでいる貝は迷わず処分ですよ。
あさりの砂抜き:時短は50度の湯を使う!
美味しい、あさり。メインにしても出汁をとっても最高に美味。でも、砂抜きがちょっと面倒くさい…。という人に、時短のワザがオススメ!なんと50度のぬるま湯なら15分ほどで砂抜きできちゃうんです。その方法と理由をご紹介します。
お湯が濁るほど砂が出てる!
まず、50度のお湯を用意したら、あさりを投入します。殻をこすりつけるようにしたら、そのまま5分ほど放置。だんだんお湯が濁ってきて、砂が出ていることがわかります!余裕のあるときは15分ほど放置すると効果的。
どうして50度のお湯がいい?
あさりを50度のお湯に入れると、ヒートショックを受けて、身を守ろうします。すると、水分を最大限に吸収し、身を殻から押し出してきます。その状態で強めに殻と殻をこすると、汚れや砂を一気に吐き出してくれます。あさりが付着した異物や汚れを排除しようとするのです。
注意点は?
汚れがひどいときは、お湯を取り替えて、すぐにかき混ぜましょう。それでもまだ汚れが出るようでしたら、三度目は水を使用します。そのまま冷蔵しても細胞死は生じませんので、旨味成分や栄養分はそのまま保っていますよ。
その他のメリットは?
50度洗いしたあさりの身は、調理するとふっくらとして、その差は歴然とします。
時短で砂抜きできるうえに、あさりが美味しくなる効果まで!この方法なら、今まで以上に簡単に砂抜きが出来そうです。
あさり砂抜き:50度の湯を使う時短方法
材料
あさり:1パック
50度のお湯:あさりが十分に漬かる量
方法
- 50度のお湯の中で、あさりの殻をこすり合わせるように洗い、そのまま5分放置します。
- 5分経つと、お湯がどんより濁り、砂もちゃんと出ます。あさりは殻から出てきて元気に活動。後はお好きに料理するだけ!
- 時間があれば、15分くらい置いておくとベターです。4~6月頃、旬の元気なアサリだと成功率が高いようです。
コツ
温度を50度にすることが大事。温度を計るのが面倒なら、給湯器の設定を50度に。そうすれば計らなくて済むからラクチン。
50度洗い失敗の原因は?
- 明るい場所での、ボウルなどでの砂抜き。
- 水の温度が高すぎるか低すぎる。
- あさりの殻をこすり合わせていない。
- 放置時間が短すぎるか長すぎる。
- 何回も様子を見過ぎだ事で貝の活動がにぶり、砂を吐き出さなかった。
- 最初からあさりが死んでいた。
だいたい、失敗する原因は上記の様な事が多いです。基本に忠実にしっかりとやれば失敗は少なくなります。
温度と環境をきちんと守ってあげることがポイントです。
あさりの砂抜き:まとめ
いかがでしたか?
あさりの砂抜き、基本方法と時短、死んだアサリの見分け方をご紹介しました。
アサリは栄養もあってとっても美味しい食材の一つ。積極的に食べたいですね!