日本人の5人に1人は、糖尿病または糖尿病の予備軍だといわれています。
また進行すると深刻な合併症が!!
今回は、糖尿病の正しい知識を身に付けましょう。
糖尿病とは?
運動不足や糖質を摂りすぎる現代人に、もっとも危険な糖尿病。
主に40代以上の割合が多いですが、
生活習慣が乱れていると、年齢に関係なくかかる可能性があります。
糖尿病とは、「血糖値が高くなる過ぎる」病気です。
血糖とは、血液中に含まれるブドウ糖のことで、
血糖値はその濃度のこと。
ブドウ糖は体を動かすエネルギー源となる大切な成分で、
すい臓で作られるインスリンが、ブドウ糖の量を一定にコントロールしています。
しかし、インスリンの量が少なくなったり、
筋肉細胞がインスリンの作用に鈍感になると、
大量のブドウ糖が血液中にあふれ、血糖値が高い状態が続きます。
これが糖尿病です。
血糖値の上昇による症状
血糖値が少し高くても、最初のうちは自覚症状がほとんどありません。
でも、これが長く続くと、腎臓でブドウ糖を吸収しきれなくなり、
尿中に漏れます。
このとき一緒に水が出ていくので尿量が増え、
その分口が渇くので水をよく飲むようになります。
エネルギー源として、ブドウ糖を上手く使えない状態なので
脂肪を使うようになり、体重が減るのです。
糖尿病でもっとも怖いのは「合併症」です。
高血糖が長く続くと、動脈硬化が生じます。
そして、動脈硬化の進行により、血流障害が生じ
目であれば失明、手足なら切断しなければならない場合も…
腎臓なら腎症から透析、脳なら脳梗塞、
心臓なら心筋梗塞の危険性も出てきます。
糖尿病の原因は?
超尿病には「1型」と「2型」があります。
1型糖尿病は、インスリンを作るすい臓の細胞が壊れていて
インスリンの欠乏が生じることで起こります。
日本人の多くの場合は、生活習慣が原因となる「2型」。
2型は、インスリンの分泌不足と、
インスリンの効きが悪くなることが合わさっています。
具体的には、肥満や食べすぎ、運動不足によっておこります。
遺伝的要因も関与するので、
家族に糖尿病の方がいる場合は注意が必要です。
糖尿病かどうかは、血液検査で調べられます。
「糖尿病」と診断されなくても、予備軍である
「境界型」や「正常高値」と診断されたら要注意です。
定期的に検査を受けましょう。
糖尿病治療は長期戦
糖尿病の治療は、食事・運動・投薬の3つを
体の状態に合わせて行います。
■食事療法
糖尿病の治療で推奨されているのは
「糖質制限食」です。
糖分を多く含む、ご飯やパンといった主食を減らす方法。
血糖を上げる糖質を減らすので、
食後高血糖はリアルタイムに改善します。
食べる量をそんなに減らさずに
特に、肉や魚を我慢せず食べられます。
継続しやすい食事療法です。
■運動療法
運動をすると筋肉細胞により血液中のブドウ糖が使われるため
血糖値が低くなります。
また、運動を長期的に続けると
インスリンの効きがよくなるので、
血糖コントロールができ、合併症予防につながります。
インスリンの効きを良くするには、
ウォーキングやジョギング水泳のような有酸素運動がベストです。
1回10分~30分の運動を週に3~5日以上行うのが良いですよ。
運動療法は長く続けることが大切です。
上手く普段の生活に取り入れましょう!
■薬物療法
食事療法と運動療法で症状が改善しない場合は、
薬物療法を行います。
糖尿病の薬は、飲み薬と注射に分けられ、
患者さんの状態に合わせて選ばれます。
まとめ
いかがでしたか?
糖尿病は治療すれば、初期の糖尿病なら
すぐに血糖値が下がることも珍しくありません。
でも、油断して食事を元に戻したり
運動をサボったりすると、血糖値はまたすぐに上がってしまいます。
大切なのは、長く続けること。
焦らず治療を進めましょう!